日本では高血圧で悩んでいるという人たちが数多くいます。高血圧はほとんど症状がないため、自分が高血圧だと気付かないまま放置しているという人も少なくありません。健康診断や他の病気で医療機関などで血圧を測って初めて高血圧だと気付く人も多いのではないでしょうか。

高血圧の治療のポイント

長年血圧が高い状態が続いていると動脈の壁がどんどん厚くなり硬くなって動脈硬化を起こし生命を脅かす心筋梗塞や脳梗塞をはじめとする重大な病を発症してしまいます。また気付いたときにはさまざまな合併症を引き起こしているということもあります。

ですから高血圧は早めの治療がポイントとなります。高血圧の適切な治療を行うためにも、自分が高血圧になっている原因を見つけ出し、その原因を取り除くことが大切になります。

健康診断で高血圧だった場合は早めに医療機関を受診し適切な治療を始めるようにしましょう。それと共に血圧計を購入し、自宅でも毎日血圧を測定することが大切です。

人間の血圧は常に一定というわけではなく、運動した後や食後などは普段より血圧は高くなっています。ちょっと歩いただけでも血圧は上昇します。

ですから自宅で血圧を測る場合も時間を決め、できるだけリラックスした状態で毎日同じ時間に計るようにしましょう。そうすることで自分の血圧を把握することができ、高血圧になった場合でも早期に治療にかかることができます。

高血圧の治療の進め方

高血圧で医療機関を受診すると当然のことながら医師による血圧測定が行われます。そして個々の症状に応じて段階的に治療が進められていきます。

初診時に血圧が高い場合は日を改めて再度血圧測定が行われ、その際変わらず高血圧だった場合は症状に応じた治療が進められていきます。

高血圧にはその数値に応じた段階があり、上が140〜159、下が90〜99mmHgの場合低リスク患者となり、食生活や生活改善の指導による非薬物療法が行われます。

さらに3ヵ月後の血圧測定で低リスク状態が改善されない場合は血圧降下剤による薬物療法が開始されます。

また初診時に血圧が上160〜179下100〜109 mmHgの場合中等リスク患者となり、低リスク患者同様非薬物療法の後、1ヵ月後に改善が見られない場合は薬物療法が開始されます。

初診時から薬物療法を必要とするのは血圧が上180mmHg以上、下が110mmHg以上の高リスク患者となっています。

このように高血圧の治療は血圧の数値によって段階に応じ治療を進めていきます。高血圧の症状を悪化させないためにも薬物療法だけではなく生活習慣の見直しもとても大切になってきます。

そして高血圧の治療は長期にわたるもの!一生付き合わなければいけない場合もあります。ですから主治医と十分に相談し、自分が継続していけるような治療プランを立てることが大切になります。

生活習慣改善による高血圧の治療

高血圧の治療は血圧降下剤による薬物療法、そして生活習慣改善による非薬物療法の2本立てで薦められていきます。薬だけに頼るのではなく積極的な自分自身の生活習慣の改善が必要となってきます。

特に高血圧で問題となるものには肥満や食生活での塩分のとりすぎ、運動不足、喫煙や飲酒の習慣といったものがあります。これらは高血圧の治療だけではなく人間が健康に生活していくうえでとても大切なことばかりです。

中でもタバコは血圧にとても悪い影響を及ぼしています。タバコは血圧だけではなくさまざまな病気を発症する原因ともされています。タバコを吸うと血圧を上げるホルモンが分泌されるため確実に血圧は上昇してしまいます。

最近ではタバコは吸っている本人だけではなく回りにいるひとたちの受動喫煙に関する悪影響も問題とされています。ですから喫煙は本人だけではなく周りの人たちの健康も害するものです。高血圧で喫煙しているという人は生活習慣の見直しの第1として禁煙から始めていきましょう。

そしてアルコールも高血圧にとって見逃せないもののひとつです。お酒を毎日飲む人は飲まない人に比べると確実に血圧が高いというデータがあります。習慣的な飲酒は高血圧を引き起こしてしまうので、節酒を心がけるようにしていきましょう。

 

食事療法による高血圧の治療

高血圧を改善するためには薬物療法だけではなく生活習慣の見直しがとても大切になってきます。食事療法の基本は栄養バランスの取れた食生活、減塩、そして暴飲暴食によるカロリーのとりすぎをコントロールすることです。

普段の食事の中で必要とされるたん白質やビタミン、ミネラルといった大切な栄養素をバランスよく取り入れ摂取量に注意し食べすぎないようにしましょう。

食べすぎると胃にも負担をかけてしまうし、体重が増えることによって血圧にも悪い影響を及ぼしてしまいます。

そして高血圧の食事療法で最も注意しなければいけないのが塩分の取りすぎです。日本食では醤油や味噌、塩と塩分を多く用いた味付けが多く、塩分のコントロールはとても難しいことかもしれませんが、塩分を摂取しすぎると血液中の塩分濃度が高くなることによって血液の量が増えて血圧も上昇してしまいます。

高血圧の人の塩分の1日の摂取量は6mgが理想とされているので、今までの調理法などを見直し、薄味で塩分の少ない食生活に慣れるようにしていきましょう。

また3食規則正しく食べ、時間をかけてゆっくり食事をする、暴飲暴食や塩分過多になりがちな外食を控える、極端な偏食を改善するといったことが高血圧の食事療法になります。食生活って人間にとってとっても大切なものですね。

その食生活が自分の身体に悪影響を及ぼしていては大変です。高血圧の人だけではなく家族全員で食生活の見直しを行うことで高血圧の予防にもつながっていきます。

 

運動療法による高血圧の治療

高血圧の治療法として運動療法も有効です。運動といっても様々なものがありますが高血圧の治療にオススメなのが有酸素運動です。

有酸素運動にはジョギングや水泳、サイクリング、ウォーキングといったものがありますが、決して無理せず気長に続けることが大切です。

有酸素運動は皮下脂肪をゆっくりと燃焼させるのに効果がある運動なので、自分のペースで30分以上続けるのが理想的です。出来れば毎日続けて行うようにしましょう。

高血圧の改善に大変効果的な運動療法ですが個々の症状や運動の種類によっては逆効果となってしまう場合もあります。ですから運動療法を始める前に必ず主治医と相談し、自分の体力や血圧の状態に応じたプログラムを考えて取り組んで生きましょう。

適度な運動を続けることによって血圧を高める神経系の働きが調節され血圧を下げる効果があります。もちろん運動は肥満の予防にもなるので肥満による高血圧にも効果的です。自分に適した運動を見つけて、毎日楽しく取り組んで見ましょう。

 

薬物療法による高血圧の治療

高血圧状態が長く続き医師に薬が必要と認められた場合には降圧剤による薬物療法が行われます。

現在薬物療法に用いられている薬には様々な種類のものがあり、個々の血圧の状態や年齢、合併症などを考慮して最も適切だと思われる降圧剤を用いた治療が開始されます。

降圧剤を用いた治療法の目的はあくまでも血圧を安定させることであって高血圧の原因を治療するものではありません。ですから血圧が下がったからといって自己判断で薬を飲むのを辞めてしまうのは危険です。

降圧剤は基本的にはずっと飲み続ける必要があり、血圧の状態によって薬を減量するといった方法をとっていきます。また逆に2〜3ヶ月服用しても効果が現れない場合は薬の種類を変えたり量を増やすといった治療が行われます。

最初は毎日薬を飲み続けることはとても面倒なことかもしれませんが、血圧はいつ突然にあがるかわからないものです。自分の血圧をコントロールするためにも医師に処方されたお薬は正しく飲み続けましょう。

正しい薬物治療によって血圧を下げ、維持することによって脳卒中や心筋梗塞などといった大きな病から自分自身の体を守ることができます。支障のない日常生活を送るためにも医師に薬が必要と診断された場合は薬物療法を行いそれとともに生活習慣を見直していきましょう。

 

高血圧の治療薬の種類

高血圧の薬物療法として降圧剤が用いられていますが、血圧の状態や合併症などを考慮して個々にあった薬が医師によって処方されます。

現在高血圧の治療薬として広く使われているのが利尿剤です。利尿剤は身体の水分を減らすことによって血液量も減少させ血圧を下げていくというお薬です。

古くから使われているカルシウム拮抗薬は血管を拡張して血圧を低下させるお薬で、服用するとすぐに効果が現れるためすぐに血圧が低下します。

また最近注目され広く使われるようになってきている治療薬としてアンジオテンシン鵺受容体拮抗薬(ARB)というものがあります。このお薬は血圧を上昇させるアンジオテンシンIIというホルモンの作用を抑える薬で動脈硬化を抑制する作用も持っています。

ARBは利尿剤の合剤によってそれぞれの薬の副作用を相殺することができ、効率的に血圧を下げることができるお薬だといわれ現在では多くの医師によって使われています。

これらのほかにも血圧の治療薬としてACE阻害薬やβ遮断薬、α遮断薬などさまざまものがあります。それぞれの使用目的や効果の現れ方に違いがあり、それぞれの症状にあった降圧剤が処方されます。

時には複数の降圧剤を用いる場合もあり、飲む時間帯や飲む回数などにも違いがあります。高血圧の治療薬を飲み始めたら、医師の指示に従いきちんとお薬を飲み続けるようにしましょう。また副作用がひどく自分に適していないと感じたらすぐに主治医に申し入れ他の治療方法を考えてもらいましょう。

 

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